高階学習とは何か — 学びの質を根底から問い、未来を拓く深層的な学び
はじめに
現代教育の多くは、知識の詰め込みやテスト合格を主眼に置いた画一的な学習に偏りがちです。しかし、そのような教育では、学びの本質や子どもたちの主体性、創造性を十分に育てることは難しいと考えます。
私たちが提唱する「高階学習」は、学習者一人ひとりの内発的動機を重視し、自律的かつ深い学びを通して未来を切り拓くリーダーを育てるための教育理念です。
1. 学びの場としての学校と家庭
教育の質を象徴的に示すために、「学校給食」と「家庭料理」の違いに例えてみましょう。学校給食は大量生産される画一的な食事で、多くの子どもに最低限の栄養を届ける役割を果たします。一方で、家庭料理は家族の文化や工夫、個々の好みに合わせて調整されるため、その質や味わいは多様で豊かです。
私たちの「高階学習」はまさにこの「家庭料理の質の高さ」に匹敵する学びの質を、個々の学習者の環境や内発的動機を最大限尊重しながら実現するものです。
もし「学校給食のほうが美味しい」と感じる家庭があれば、それは家庭料理の質に何らかの課題があることを示しています。教育においても同様に、学校の画一的な教育に対し、家庭や地域の教育環境が豊かで質が高ければ、初等中等教育においてはむしろ通学せずに学習する方が学力や人間力の向上につながることを私たちは実証してきました。
現在、アメリカでは多くの州で10%を超える子供たちがホームスクールで学んでいます。それも学校生活になじめないなどの消極的な理由よりも、むしろ教育効果を期待した積極的な選択の結果なのです。
きっとあなたのご家庭でもこの高階学習の驚くべき効果を実感されることでしょう。